読書

『約束の海』山崎豊子はやっぱり面白い

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山崎豊子の絶筆『約束の海』

読むべきか、読まざるべきか、かなり迷いました。
完結していない作品だし、続きが読みたい!!!ってなりそうで嫌だなあと。
でもそんな心配は杞憂でしたね。
三部作のうちの第一部だけしか完成していないけれど、これはこれで一つ完結しているともいえる終わり方でした。

主人公花巻朔太郎の父親は何者なのか?
父の過去に何があったのか。

これはモデルとなった人物、真珠湾攻撃により日本で最初のアメリカ軍の捕虜となった酒巻和男少尉の足跡をたどればある程度わかること。
(心情など、小説にどう描かれていくのかは別として)
また、本編の最後に、予定されていた今後の展開が詳細に書かれていることで、読者がそれぞれに、好みの第二部、第三部を想像できるようになっているのが面白い。著者の思いを汲みながら読者を満足させる、うまい構成ですよね。

第一部だけを読むと、まるで有川浩の自衛隊三部作のうちの一つ『海の底』『クジラの彼』の姉妹作品のようです。海上自衛隊の潜水艦乗りという職業について、有川浩の小説で勉強していたから、『約束の海』もかなり入りやすかったですね。
(『約束の海』って、つい『豊穣の海』と言い間違えてしまう。これじゃ三島由紀夫だ。)

でも山崎豊子の作品がそれで終わるはずがない。
今後、日本の周辺の海域を脅かす諸外国の動向や、政治問題など、社会的な面がクローズアップされていって、第三部で一気に盛り上がるという流れだったんだろうなあ。
そういう方面にうとい私にもわかりやすく説明してくれるような作品になったに違いないと思うと、やはり残念でなりませんね。

花巻朔太郎と小沢頼子の恋模様がどうなっていくのかも気になる所。

山崎作品は、映画化・ドラマ化されることが多いから、第二部・第三部を創作した映像作品がでるかもしれませんよね。
もしくは、『風と共に去りぬ』の続編、アレクダンドラ・リプリーの『スカーレット』のように、続きを公募して第三者に書いてもらうというのも面白いかも。

色々勝手な事ばかり書いていますが(笑)ともかく、読むのを避けないでよかった。

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