読書

東野圭吾著『夢幻花』ー名称不明の黄色い花が咲きました

投稿日:2016年7月20日 更新日:

この花が何の花かわかりますか?

名称不明の黄色い花の写真をブログにアップすると、誰かからメールがもらえるかも。

こんなはじめ方をすると、『夢幻花』の作品とイメージがかわってしまいますでしょうか?
写真の花は「ミモザ」です。なぜ私がミモザの花を載せたのか、それは『夢幻花』を最後まで読めばわかりますよ。

東野圭吾渾身の小説

本書は、過去に連載された小説から「黄色い朝顔」というキーワードだけを残して新しく書き直されたもの。
構想に10年かけた渾身の小説だそうです。

江戸時代に流行した変化朝顔の話は少し前に朝井まかてさんの小説にもでてきたので、「あ、知ってる!!」とうれしくなりました。
この変化朝顔の中に、禁断の花と呼ばれた黄色い花をつける朝顔がありました。
ちなみに、黄色い花を咲かせるためにはカロテノイド色素が必要なんだそうですよ。

冒頭に起こったある事件、朝顔市で出会った二人の少年少女、殺害された老人。
全然接点のないような出来事や人々が絡み合い、交わりあい、一つの物語につながっていく。
(あれ?最近似たような感想をどこかで書いたような・・・)

東野圭吾だし、ミステリーだし、きっと複雑なんだろう。
あさがおを巡る利権のようなものがあるに違いない。
と、深読みをしていたら、真相は案外あっけなかったですね。
でも、ドロドロした暗い話ではなかったので良かった。

謎解きだけではなく、将来に悩む学生の姿も描かれており、作品にふくらみを持たせていました。最後には進むべき道を見つけることができて、またそれがいかにも今の時代を象徴しているところが面白い。
負の遺産であっても、遺産として残っている以上誰かが背負わねばならない。というのは考えさせられましたね。

ん~、ミステリーとか謎解き系って、どこまでネタバレしていいのか悩む。

ちょっと厚めの文庫本ですが、あっという間に読めますよ。

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