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阿弖流為(アテルイ)の物語 高橋克彦著『火怨』  Part2

投稿日:2017年2月14日 更新日:

さて、昨日の続きです。

『火怨 北の燿星アテルイ』、作者は高橋克彦氏。
「奥州三部作」のうちの一つ。他の2作は、大河ドラマにもなった『炎(ほむら)立つ』と、『天を衝く』。こちらも是非読んでみたくなりました。

今日は作品を読むうえで必要となる基礎知識について書いていきたいと思います。

時代背景

作品の舞台となっているのは、教科書的に言うと、奈良時代から平安時代へと移り変わっていく時期です。
時の帝、桓武天皇は、784年に都を平城京から長岡京へ遷都、そしてその10年後に平安京へと遷都をします。
これが阿弖流為の生きた時代。桓武天皇は、その治世において蝦夷征討に特に力を入れたそうです。

それより少しさかのぼった749年。東北で大量の黄金が産出されました。この時期はちょうど、東大寺盧舎那仏像、いわゆる奈良の大仏さんを作っている真っ最中だったのです。聖武天皇は大仏を金ぴかにしたかった。でも金が不足している。さあ、困った!!

そんなとき、タイミングよく陸奥の小田郡というところで金が出たというんだから、当然朝廷は飛びつきました。それまで、日本では金は採れないと思われていたのに、このタイミングで見つかるなんて、大仏様のお導きなんでしょうかね?

これが事の発端。

朝廷は黄金を手に入れるために躍起になります。おそらくそれまで何の関心も持っていなかったであろう東北地方に眼を向けるようになり、多賀城(今の宮城県多賀城市)を拠点に、陸奥の支配へと乗り出しました。
それまで自由にのんびり暮らしていた蝦夷たちは、平和を奪われることになるのです。

そしてこれもまたタイミングよくというのか、阿弖流為(アテルイ)や母礼(モレ)、伊佐西古(イサシコ)といった英雄が蝦夷に登場することになるのです。

蝦夷とは?

蝦夷ってなに?
これを本気で語り出すと、研究論文になってしまうし、私にはそこまでの学識はないので、一般的に言われていることをさらっと書いてみます。

【蝦夷】は「えぞ」や「えみし」といった読み方をします。
この名前で思い浮かぶものは何ですか?
私は3つ思い浮かぶものがあります。

1つ目は蘇我蝦夷(そがのえみし)。奈良時代の豪族の名前ですね。聖徳太子の時代に活躍した蘇我馬子の息子です。日本史で勉強したのを覚えていますか?大化の改新により、息子入鹿とともに、中大兄皇子(のちの天智天皇)によって滅ぼされました。一説によると、本当は毛人と書いて「えみし」と読んでいたものが、死後その名を辱めるために「蝦夷」の文字を当てられたといわれています。池田理代子か誰かの漫画にもそう描かれていました(#^.^#)

2つ目は北海道。明治になって北海道という名前がつくまでは「蝦夷地(えぞち)」と呼ばれていました。

3つ目は、阿弖流為をはじめとする東北の民の呼び名、蝦夷(えみし)ですね。

2つ目と3つ目はつきつめれば同じ意味で、奈良時代、関東以北に住んでいた人々のことを蝦夷(えみし)と言い、蝦夷が住んでいた場所を蝦夷地(えぞち)と言ったそうです。

蝦夷とは何か、1つ目の説が正しいとすると、蔑称として使われていたことになりますね。つまり、朝廷から卑しい身分の人々と位置付けられていたということになります。
いつの世にも差別というものが存在しますが、遠く奈良時代においても、既に人を人とも思わない扱いをしていたということがうかがえますね。

他にも説はあるようですが、この小説を読むうえではとりあえず上記の理解で問題ないと思います。

さてさて、バックグラウンドの説明が終わったところで、次こそ本題にはいれるでしょうか?乞うご期待!!

【LINK】
阿弖流為(アテルイ)の物語 高橋克彦著『火怨』  Part1
阿弖流為(アテルイ)の物語 高橋克彦著『火怨』  Part3

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