こんばんは~~~。
今日は良いお天気でしたね。
朝から洗濯女に変装したしろたえは、一人で干す係も吊るす係も(って同じだけど)たたむ係もこなしました!!
おっとまだスカピン引きずってたよ。
さて、本日は最初で最後の雪組『幕末太陽傳』『Dramatic “S”!』観劇。ちぎみゆに別れを告げてきました。
『幕末太陽傳』
一夜漬けの学生さんの如く、朝から突貫工事で公演の予習。
ストーリーの下地となっている落語の「居残り佐平次」「品川心中」「三枚起請」「お見立て」。あらすじを頭に入れていざ観劇!!
んんん?
これはどうなんだ??
お芝居としては面白い・・・のか?
一つ一つのパーツは確かに面白い。でも1つの作品としてはどうなんだろう。良くわからないぞ。
舞台となるのは品川宿の相模屋。相模屋を訪れる人々の人間模様を描いた作品で、いわゆるグランドホテル方式というやつです。お正月に月組で上演されたグランドホテルと同じ形式の舞台ということですね。
なんですけど、形式だけじゃなくて主人公の設定もグランドホテルと同じ。重い病気を患った佐平次が、最後の居場所にとやってきたのが相模屋。そして最後にはそこを訪れる人々みんなを幸せにして、自分も幸せに次の道へと進んでいくという話。
似てるでしょ?
お芝居自体も、早霧せいなさんことちぎちゃんのキャラクターもすごく軽い。キャラだけじゃなく、動きも軽快。ポップコーンみたい。(ちぎちゃん、映画館でもポップコーンは食べないらしいですけれど(笑))これはちぎちゃんにしかできないなあ。そしておそめというヒロインもこのキャラは咲妃みゆちゃんならでは。ちぎみゆにしかできない。
でも、ちぎちゃんファン的にはどうなんでしょうか?
サヨナラ公演これでいいの?誰にもできない役という素晴らしさはあるけれど、本当にこれでいいの?
いや、ちぎちゃんファンがいいなら私がとやかくいうことはないけれど、例えば柚希礼音のちえちゃんが最後にこの舞台やったら私は泣く。ちえちゃんには絶対できないっていうのもあるけれど、仮にこういう作品が得意だったとしても、やっぱり最後は格好良く終わってほしいなって思うから。
とはいえ、ちぎみゆのキャラクターっぽい個性は生かされているし、これまで演じてきた役を通じて身に着けていたいろんなものが全部でているような、集大成といえる作品。余計なこと考えずに見ればそれなりに楽しめるお芝居だとおもいます。
ストーリーは落語のまんま(映画は観てないのでわかりません)。予習はしない方が楽しめたかも。
これを宝塚流にアレンジした小柳先生、さすがですね。
私的ツボは音楽かな。音楽の使い方が面白すぎる。タンゴとかジャズとか、フランスのなにかもあったな、なんだっけ?とにかく、和物のお芝居に西洋の音楽。これぞ宝塚!!
あれ?主題歌ってありましたっけ?キオクニナイ。
この作品を観ていて思い出したのが、木内昇さんの小説『漂砂のうたう』。遊郭の立番として働く元武士の息子の話しで、どことなく幕末太陽傳と雰囲気が似てるなあと。
そして、これができるなら、ちぎちゃんに空飛ぶ表具師をやってほしかった。浮田幸吉という実在の人物のことですが、飯嶋和一さんの『始祖鳥記』という素晴らしい小説でも描かれています。手先が器用で時計の修理しちゃうところなんか佐平次と一緒!!
私の好みとしては、落語や映画より、文学作品の舞台化の方がよかったなあ。
今日の宝塚は八重桜が満開でしたよ。毎年思うんですけれど、この八重ちゃんなんで風にあおられたみたいに激しく斜め上に伸びてるのかな?大劇場のゲートと一緒に映した一枚を載せておきますね。
ショーのレポートはまた改めて。
【LINK】
・木内昇著『漂砂のうたう』にみる、愛奈姫のその後