昨日の続きです。
ここまで書いて気づきました。
ブロードウェイミュージカル版と宝塚版では、ストーリーが違うんですね。
ネットで調べた情報だけなので確認はとれていませんが、ブロードウェイ版では、ルイ・シャルルの救出のくだりはないそうです。
となると、ストーリーは小池先生オリジナルということになるのでしょうか。
そのような変更が可能なのであれば、次の星組バージョンは思い切って作り直してほしいなあ。
私が原作を読んで好きだった2場面。これが宝塚版では描かれていません。
原作本では、後半はカレーの港町が舞台となるのに対し、宝塚版では一気にパリまでいってしまうので、
そこから先はまるで違う話になってしまいます。
なので、原作のエピソードをそのまま持ってくることはできないでしょうけれど、同じテイストの話が入っていると面白いのになと思います。
1つは昨日も書いた、宿屋灰色猫の場面。
カレーの港町にある薄汚い宿屋。屋根裏に隠れるマルグリット。
居間には牧師に扮したショーヴラン。
そしてそこに、何も知らずに入ってくるパーシー。
一瞬の緊迫。
ハラハラ・ドキドキ。
逃げてパーシー!!
と、そこはさすがのパーシー・ブレイクニー!!
巧みにその場を切り抜ける!
見ていて気持ちがいいですね。
宝塚版のルイ・シャルルを逃がす場面も面白いけれど、もうちょっと手に汗握る感が欲しい!!
そしてもう1場面はもちろんラスト。
本当は全部再現してほしいところなんですけれど、宝塚版で最後に主人公がボコボコにされるわけにはいかないので、そのまま使うのは無理でしょうね。
でも、職務に忠実な部下たちがショーヴランの命令に従って、ユダヤ人に変装したパーシーやアルマンが目の前を通っても、何もしないという場面は見てみたいな。宝塚版はそもそも、ピンパーネル団のメンバーがフランス兵に化けちゃっていますもんね。
そして、二人がお互いを想いあっているところを再認識するラスト。
すべてが明らかになり、ずっと演じてきた頭の悪いイギリス紳士の仮面を脱いで、マルグリットと寄り添うパーシー。
二人の間の壁がなくなり、ようやくひとつになれるシーン。
宝塚版ももっとときめく場面になってほしいですよね。全然設定が違うけれど、エールの残照みたいな、主役二人の深い愛情表現が観たい!!
(エールの残照はロージーが死んじゃってますけどね。あれは涙なしには観れない。)
と、なにがVSかよくわからなくなりましたが
私の望むスカーレットピンパーネルについて書いてみました。
あんまり好きじゃないとかいいながら、熱く語ったなあ。
宝塚ファンとはそういう生き物、なのかしら?
ところで、『紅はこべ』は実はシリーズ本だということをご存知でしょうか。
河出文庫版のあとがきによると、あと8扁の物語があるそうです。そしてそのうちの2扁「黄金郷」と「復讐はわが手に」は、河出出版で出版される予定になっていたはずなんですが・・・いくら探してもみつかりませんでした。
翻訳出版されなかったようですね。
最後の手段は原書を読むこと!・・・だけど、ちょっと無理。残念すぎる・・・。どなたか、翻訳してください!!