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『紅はこべ』 VS 宝塚版『スカーレットピンパーネル』 その2

投稿日:2016年7月11日 更新日:

昨日の続きです。

ここまで書いて気づきました。
ブロードウェイミュージカル版と宝塚版では、ストーリーが違うんですね。
ネットで調べた情報だけなので確認はとれていませんが、ブロードウェイ版では、ルイ・シャルルの救出のくだりはないそうです。
となると、ストーリーは小池先生オリジナルということになるのでしょうか。
そのような変更が可能なのであれば、次の星組バージョンは思い切って作り直してほしいなあ。


私が原作を読んで好きだった2場面。これが宝塚版では描かれていません。
原作本では、後半はカレーの港町が舞台となるのに対し、宝塚版では一気にパリまでいってしまうので、
そこから先はまるで違う話になってしまいます。
なので、原作のエピソードをそのまま持ってくることはできないでしょうけれど、同じテイストの話が入っていると面白いのになと思います。

1つは昨日も書いた、宿屋灰色猫の場面。

カレーの港町にある薄汚い宿屋。屋根裏に隠れるマルグリット。
居間には牧師に扮したショーヴラン。
そしてそこに、何も知らずに入ってくるパーシー。

一瞬の緊迫。

ハラハラ・ドキドキ。
逃げてパーシー!!

と、そこはさすがのパーシー・ブレイクニー!!
巧みにその場を切り抜ける!

見ていて気持ちがいいですね。

宝塚版のルイ・シャルルを逃がす場面も面白いけれど、もうちょっと手に汗握る感が欲しい!!

そしてもう1場面はもちろんラスト。
本当は全部再現してほしいところなんですけれど、宝塚版で最後に主人公がボコボコにされるわけにはいかないので、そのまま使うのは無理でしょうね。
でも、職務に忠実な部下たちがショーヴランの命令に従って、ユダヤ人に変装したパーシーやアルマンが目の前を通っても、何もしないという場面は見てみたいな。宝塚版はそもそも、ピンパーネル団のメンバーがフランス兵に化けちゃっていますもんね。

そして、二人がお互いを想いあっているところを再認識するラスト。
すべてが明らかになり、ずっと演じてきた頭の悪いイギリス紳士の仮面を脱いで、マルグリットと寄り添うパーシー。
二人の間の壁がなくなり、ようやくひとつになれるシーン。
宝塚版ももっとときめく場面になってほしいですよね。全然設定が違うけれど、エールの残照みたいな、主役二人の深い愛情表現が観たい!!
(エールの残照はロージーが死んじゃってますけどね。あれは涙なしには観れない。)

と、なにがVSかよくわからなくなりましたが
私の望むスカーレットピンパーネルについて書いてみました。
あんまり好きじゃないとかいいながら、熱く語ったなあ。
宝塚ファンとはそういう生き物、なのかしら?

ところで、『紅はこべ』は実はシリーズ本だということをご存知でしょうか。
河出文庫版のあとがきによると、あと8扁の物語があるそうです。そしてそのうちの2扁「黄金郷」と「復讐はわが手に」は、河出出版で出版される予定になっていたはずなんですが・・・いくら探してもみつかりませんでした。
翻訳出版されなかったようですね。
最後の手段は原書を読むこと!・・・だけど、ちょっと無理。残念すぎる・・・。どなたか、翻訳してください!!

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