今日は宝塚でブラタモリの撮影があったそうですね。
花の道にタモリさんが!!
歌劇関係の映像もあるのかな。それとも小浜宿とか清荒神の方に行っちゃうのかな。
放送は12月以降ですね。絶対見なくては!!
さて、本日は小説の話題です。
偶然出会った桑原水菜さんの著書『遺跡発掘師は笑わない』シリーズ第4巻「悪路王の右手」、第5巻「悪路王の左手」。めっちゃおもしろかったです。
東日本大震災の発掘に携わった遺跡発掘師が巻き込まれた事件の真相を解き明かす物語。
タイトルにもなっている「悪路王」というのは、坂上田村麻呂によって征伐された蝦夷の王だとか鬼だとか言われていて、一説には悪路王=阿弖流為とも考えられているようです。
悪路王や鬼の伝説など、岩手県は様々な話が語り継がれている地域。天才発掘師・西原無量が岩手県陸前高田市の被災地で発掘したのは「3本指の右手」。これは阿弖流為の右手なのか??鬼の手なのか?それとも???
この小説で描かれているのは、阿弖流為についてのアッと驚く事実。
なんと、大阪で斬首されたはずの阿弖流為と母礼が実は生きていたという史料が見つかったという話が出てくるんです。
果たしてこの資料は本物なのか、でっち上げなのか?
著者の桑原水菜さんの知識がすごい。
ちょっとコバルト文庫っぽいところもあるけれど、平泉の、池があって中島があってその向こうに本堂があるという様式の説明や金鶏山の言い伝え、一関の鹿島神社、鬼死骸バス停等、歴史的事実や実際の地名、遺跡などをうまく利用して話をつくっていて、歴史本としても観光ガイドとしても興味深いものになっています。難しいところもあるけれど、とてもよくできている小説ですよ。
先週岩手に行ったばかりの私にとってはちょうど良い旅行の復習になりました。
ちなみに、ちらっとネタバレしちゃっていますが、大筋に影響のあるところはここには書いていませんので。(笑)
シリーズ本だけれど、悪路王の右手左手の2冊だけでも十分楽しめます。
宝塚版阿弖流為の原作にもなった『火怨』もめちゃくちゃ面白いけれど、こちらもまた違った面白さがあります。
舞台や映像を見てアテルイに興味を持った方には、『火怨』と合せて是非読んでもらいたい。
おすすめです。
kindle版は半額だって!!やっぱりkindleの端末買うべきかなあ。どうも紙じゃない本は苦手で・・・。