ふ~、昨日のブログでは少々エキサイトしてしましましたが、本当にろくでもない作品でね。
いや、違う。
ろくでもない登場人物たちでね。
作品としては、もう一回見ても良かったなあと思いました。
作品全体の感想
冒頭、町で民衆が「パンをよこせ!!」って歌うところから始まります。
最近どこかでこれと同じ場面観たと思ったら、『マタ・ハリ』でした。
国は違うけれど、町の色とか民衆の服装とか、場面の雰囲気がそっくり。
と思ったら、野戦病院の場面も『マタ・ハリ』と似てる。
白いカーテンが釣り下がっていて、斜めに置かれたベッドが並んでるって、そっくりじゃないですか?
偶然ですよね。ちょっと驚いた。
装置転換のほとんどない舞台だけれど、舞台全体の造形はなかなか美しい。
原田先生の作品って、そうなんですよね。
舞台の絵が美しい。
すごく雰囲気がある。
『ベルリン、わが愛』の映画館の場面とかこっちゃんの部屋も良かったもんなあ。
今回も、レミゼラブルの「ON MY OWN」を彷彿とさせるような明かりのついた町のセットも、ロシアの森の緑も美しかった。
原田先生はご自分の中でとても素敵なイメージを持っているんだと思うんです。
ただそれが、イマイチ観客の心に寄り添っていない。自己満足?
瀬央っち演じるパーシャの最後もね、場面としてはとても美しかったんです。見ようによっては号泣場面になるはずなんです。ジバゴの最後も。
でも、この脚本じゃ、観客の大多数を占める女性を敵に回す。
離れるべきだとわかっているのに離れられない。
周囲を巻き込んで、みんなを不幸にするとわかっているのに離れられない。
もう気持ちを押さえることができない。
そんな心の動きを表現したらもうちょっと共感できたかもしれないし、それでみんなが不幸に終わってしまったとしても、それはそれでボロボロ泣ける作品になっただろうに。
天寿さん演じるコマロフスキーはどこまでも悪いやつでいいけれど、ジバゴとパーシャは信念に生きる良い男として描いてほしかった。
映画を見ていないし、原作本もいまのところ見当たらなくて読めていないから、宝塚版が原作に忠実ゆえにこうなったのか、原田先生のオリジナルでこうなったのかわからないけれど、もっと宝塚歌劇らしい脚本にすることはできなかったのかな。
生田先生が演出していたらもっと豊かな心情表現ができたんじゃないのかなって思ってしまう。原田先生って男目線なのかなあ。
とにかく、この『ドクトル・ジバゴ』は宝塚史上最低最悪の3人の男たちの話に仕上がってるんじゃないかと思います。
キャストの感想はまた明日に続く。出演者に罪はない。