さて、雪組公演『ファントム』の感想の続きです。
今回はエリック役の望海風斗さんについて書きます。
まず冒頭。
エリックの座り方が美しくない。
もう一段下に足を置いて欲しい。
片足だけ下ろして斜めに座るとか、同じ段でももうちょっと見せ方工夫できないものか。
だいもんエリックの性格や精神状態からするとこの座り方もありかもしれないけれど、最初の登場はやっぱり美しく魅せて欲しい。
衣装も仮面も装置も、全体的にビジュアルに力をいれてるのに、演者がこの座り方はちょっと・・・星組だったらありえない気がする。
まず美しさが第一。
だいもんって基本立ち姿も美しくないんだよなあ。正面を向いてまっすぐ立つときにどうやったら格好良く見えるのかとか計算してなさそう。
宝塚の造形美って大事だと思うんだけど。
いや、もちろんだいもんの魅力はそこにはなくて、何よりも美しい声を聞きくことを観客が求めているのは分かってるんですけどね。
だいもん&きほちゃん×ファントムだからこんなに人気がでたのであって、紅ちゃん&あーちゃん×ファントムだったらチケット売れないだろうし(苦笑)
でも宝塚は宝塚。ビジュアル大切。
と、私は思うわけです。
望海さんはどうしても存在感が弱くて、衣装や装置に負けてしまいがちなんですよね。
ひかりふるの時のも書いたけど、衣装と背景の色がかぶると見失う。
だいもんは発光してないんよなあ。
だいもんに限らず、雪組って比較的見せ方に力を入れてない気がする。
って悪く言いすぎかしら。ごめんなさい。
歌は本当にすごいです。
誰にもまねできない。
「声はいいだろ」みたいなせりふにめちゃめちゃ説得力があった。
5組もあるんだからこういう形の組もあって、それぞれに魅力があればそれでいいと思う。
でも宝塚はやっぱり技術で押す劇団じゃないような・・・・。
(しつこい)
単なる私の好みの問題です。
エリックの役の解釈は面白かったな。
今までは(蘭寿さんのは見たかどうか記憶にないのですが)、もうちょっと神秘的で人と違う感じがあったけれど、だいもんのエリックは非常に人間臭い。
性格的にも結構な弱々しさで、御伽噺ではなく普通に現代の常識感覚で考えたら、見た目に強烈なコンプレックスがあって引きこもり生活をして成長した人がこういう人格になるのは頷けるなあと。
宝塚のトップらしくない解釈ではあるけれど、こういうのもありかもって思いました。
基本的に今回A席Lという端っこに座ったから満足度が低いんですよね。
SSで見てたら「感動した」「泣いた」って感想になってたかもしれない。
これも縁の問題だな。私と雪組ファントムにはあまりご縁がなかったということで。
もうちょっとだけ書きたいことがあるので、もう1回ファントム感想書きます!!
【LINK】
・雪組『ファントム』感想 まずは全体の印象