皆様あけましておめでとうございます。
2021年元旦、雪組大劇場公演の初日を観劇してきました。
『f f f -フォルティッシッシモ-』~歓喜に歌え!~
まずはお芝居の感想から。
超名作なような、超駄作なような。
演出が斬新すぎて、ウエクミ(演出家)が全部持って行っちゃった感じ。
まだ初日なので詳しくは書けないけれど、コロナ禍の今を最大限利用した演出。
だいもんの登場の場面ではぞわっと鳥肌が。
あ、この感覚、フライングサパーの芹香さんと夢白さんのダンスを見たときに感じたぞわぞわ感と同じかも。
なんというか、時空が「ぐにゃん」と歪んだような(実際そんな体験したことないけど)、不協和音というか、何かが動いたような、とにかく、知らないものであるがゆえに気持ち悪いような感覚。上田ワールドに入りました!みたいな、そんな感覚がありました。
モーツァルトたちの使い方は良かったな。
他にも、なるほど、セリとセットを組み合わせてこういうこともできるのか、などなど。
ひたすらに、演出に意識が向いてしまう。
あまりにも斬新すぎて。
けど、けど、じゃあ、中身は?キャストの魅力は?と聞かれるとちょっと返答に戸惑ってしまう。
面白かったかというと、ちょっと違う。
良かったか?というと、ちょっとわからない。
感動したか?というと、した。
でもなあ。
なんというか、トップコンビのとびきりの歌唱力による力わざでねじ伏せられた感。
ストーリーがすごく良かったのかというと、そうでもない。
まとまってなくて、散漫な感じがする。
あまり中身がないというか、大したストーリーじゃないというか。
難しくはないのによくわからない。
フライングサパと同じだな。
音楽も、難しすぎる。ベートーベンの曲以外が難しすぎて、どんな曲だったか全く頭に残らない。
けど、だいもんの歌の力がすごすぎて、曲とか歌詞の内容とか、全然わからないけど感動する。
このトップコンビの他の追随を許さない歌唱力でオールオッケー。
あの圧倒的歌唱力は、すべてのマイナス面を覆す説得力がある。
最後の曲で、「ああ、この作品はこのトップコンビの歌唱力がないと成立しない。この二人だからできた作品だ」と納得。
きいちゃんの高音が際立っていて綺麗だし、だいもんの声は、今まで聞いてきただいもんのどの歌よりもずっと力強くて、圧倒的にうまくて、なんかそれだけでもういい!!みたいな。
そんな作品でした。
ちょっとだけ咲ちゃんについて触れさせてもらうと、また一皮むけていい男になってました。
顔つきがかわって、精悍になった。格好良いなあ。
それとあーさ、いつものばっちりアイメイクじゃなくて、シンプルなメイクで、役も正統派好青年。あーさにしちゃ珍しいような気がする。でもやっぱり素敵。美しい。
何より、お正月から宝塚を堪能できるって幸せだなあ。
そんな2021年の幕開きでした。