宝塚歌劇 星組

フレンチロックミュージカル「赤と黒」 感想その1

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フレンチロックミュージカル「赤と黒」(フランス語のタイトルは省略。)
革命があって、ナポレオンの時代が来て、そのまた次の時代の物語。

ナポレオンを心酔しているジュリアン、どうしても眠らない男のウジェーヌを思い浮かべてしまう。
もうナポレオンと聞くと反射的にちえちゃんが浮かんじゃうし。

と、それはさておき。

礼真琴主演のフレンチミュージカルはこれが3作目。次回大劇場で4作。現代性とセンス、それにとびきりの歌唱力が必要とされる作品を当然のごとく完璧に仕上げてくるのはさすが。
誰にでもできる役じゃないし、宝塚史に残る名作になったと思います。
こっちゃんはやっぱり、柄のないシンプルな衣装がよく似合うな。地毛の髪型も素敵で。お歌も素晴らしい。

とはいえ、役の解釈が、私が思っているのと違った。

ジュリアンっていうのは、小説でもたしかに繊細で神経質な美青年として描かれているけれど、なによりも、強い意志があり、グツグツと燃えたぎる熱い思いを持って、貴族社会を批判し、底辺からのし上がっていく男なわけで、こっちゃんが演じたら、アルジェの男のジュリアン以上にギラギラの野心家になるのだろうと、期待してたわけです。

それが、全然違ってびっくり。

役の解釈は演出家だったり、フランス版だったりの影響も大きいのだろうけれど(フランス版の解釈は知らないけれど)、なんかこのジュリアンはつまらない男だなあと。陰気な秘書をとことん追求して陰気に演じたというのかなんというのか。

結局何がしたくて生きてきたのか?自分で道を切り開いてきたのではなく、周りに流されただけの人生にみえた。(ラストは自らの発言で自分を死に追いやる決断は下したけれど…)

それがどうにも納得いかなくて。
ただ、生の舞台と違って常にこっちゃんが映される配信においては、もうちょっと人間らしい魅力がみえたかな。

それともう一つ。
役を繊細に作り込んで、きっと、自分だけじゃなくチームリーダーとしてもすごく頑張っているのだろうというのはわかるから、それ以上を求めるのは酷だし、贅沢な望みだと言うのもわかっているけれど、それでもいいたい。

ここは宝塚。「宝塚の」赤と黒という点において、宝塚スターらしいオーラやそこにいるだけでどんな役を演じても佇まいがスター!というものを醸し出してほしい。

下手でも格好良ければすべてが許される、とはいわない。
昔はそう思ってたけど、ちえちゃんを知り、こっちゃんを知った今、一つ飛び抜けたものがないと、物足りなく感じる贅沢人間になってしまったから(笑)。

だから、礼真琴さんに満足してないわけではないんだけど、もう一つ磨きをかけるならやっぱりそこかな、と。

何もかもパーフェクト人間だと面白くないけど、やっぱり宝塚だから、そこは頑張って欲しい。

じゃあ他の人のファンになれば!って言われちゃうかもだけど、それもちがう。
こっちゃんがいい!

だからいつも同じようなことばっかり書いてしまってごめんなさい。

この気持ち、共感してくれる人がいてくれると嬉しいけれど(オールドファンの方ならあるいはわかってもらえるのでしょうか)。
こっちゃん何でもできて本当にすごい!っていうのは、もちろん強く思ってます!!

それと、やっぱりこっちゃんは超一級のダンサーなだけに、フィナーレまでダンスシーンがなかったのもつらい。
次の1789も一本物だしなあ。
こっちゃん仕様で芝居中にダンスシーン入れてほしい!もちろん小池先生のフィナーレも期待してます!!

フレンチミュージカルって、割と、主役がつまらない男で、女性たちが生き生きしているものが多いのかな。
ちえちゃんの太陽王もそうだったし、今回も実力派男役たちがかすんでしまうほど、娘役の個性が爆発しててすごかった。

というわけで、娘役さんたちについては次回、あらためて。

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